驚きの油絵村へ!香港から深圳へ日帰り旅行。アラフォー夫婦の満喫ガイド
こんにちは、島根猫です。
香港に滞在していると、「せっかくなら隣の深圳にも足を延ばしてみたい」と思うことはありませんか? でも、「入国が難しそう」「どこに行けばいいかわからない」と二の足を踏んでしまう方も多いはず。
先日、夫と二人で香港から深圳へ日帰り旅行に行ってきました。 目的は、あるドキュメンタリー映画に魅了されてずっと行きたかった「世界最大の油絵村」。
大人の夫婦だからこそ楽しめる、スマートなアクセス方法から、現地での驚きの食体験まで、これから深圳を目指す皆さんの役に立つ情報をギュッと詰め込みました。
香港から深圳へ!「羅湖」駅を選んだ理由
香港から深圳への国境越え(イミグレーション)は、いくつかのルートがあります。まずは主な行き方をおさらいしましょう。
-
MTR東鉄線で「羅湖(ローフー)」へ 香港市内から電車1本。最もポピュラーで、深圳側の地下鉄への乗り換えもスムーズです。
-
MTR東鉄線で「落馬洲(ロックマチャウ)」へ 深圳側の「福田口岸」に直結。福田のビジネス街やショッピングエリアへ行くならこちら。
-
高速鉄道(西九龍駅 〜 福田・深圳北駅) 最短15分。圧倒的な速さですが、チケットの事前予約や西九龍駅での手続きが必要です。
-
バス・タクシー・フェリー 荷物が多い場合や空港周辺からの移動には便利です。
私たちが「羅湖」を選んだ決定的な理由
今回の私たちの目的地は、深圳の東側に位置する「大芬(ダーフェン)油画村」。 羅湖から深圳地下鉄3号線に乗り換えれば、約30分で到着するというアクセスの良さが決め手でした。 「一番慣れているルートで、目的地に最短で行く」。これが日帰り旅を疲れさせないコツです。
羅湖のイミグレーションは相変わらず活気(というか混沌)としていますが、案内表示に従えば迷うことはありません。香港側の「出境」から橋を渡り、中国側の「入境」へ。この境界線を歩いて越える感覚は、島国育ちの日本人にとっては何度経験しても不思議でエキサイティングな瞬間です。
香港とは違う「深圳入り」3つの必須準備
「お隣さん」とはいえ、香港と深圳(中国大陸)ではルールが異なります。大人のスマートな旅には、事前の準備が欠かせません。
① ビザの確認:現時点では「ビザなし」でOK
2026年4月現在、日本国籍であれば以前のような厳しい制限なく入国できる期間となっています(※最新の外交状況を必ずご確認ください)。
パスポート1つで大陸へ足を踏み入れられるのは、本当にありがたいですね!
② 決済アプリ:Alipay(支付宝)は「生命線」
深圳は世界最先端のキャッシュレス社会。現金が使えないわけではありませんが、お釣りがないと言われたり、注文がQRコード決済限定だったりすることも。
私たちは事前にAlipayをインストールし、クレジットカードを紐づけておきました。これひとつで地下鉄も食事も買い物も完結。もはやこれがないと、深圳での自由度は半減すると言っても過言ではありません。
③ eSIM:香港・中国「同時対応」が最強
ここが重要なポイントです。香港で使っているeSIMがそのまま中国大陸でも使えるかどうか、事前に確認しておきましょう。 私たちが愛用しているのは、KKdayのeSIM(香港・中国対応プラン)です。 イミグレを通過した瞬間に設定を切り替える必要もなく、シームレスに電波をキャッチ。中国ではSNS(LINEやInstagram)の制限が心配されますが、ローミング型のeSIMなら、香港にいる時と同じように日本や香港のサービスにアクセスできるので安心です。
以下のブログでもご紹介してますので、ぜひご覧ください。
1日で巡る深圳おすすめスポット―世界最大のアート工場「大芬油画村」

今回の旅のハイライトは、地下鉄「大芬駅」から徒歩5分の場所にある大芬(ダーフェン)油画村です。
きっかけは映画『世界で一番ゴッホを描いた男』
皆さんは、2016年のドキュメンタリー映画『世界で一番ゴッホを描いた男』をご覧になったことはありますか?
この映画の舞台こそが、大芬村。かつて世界の油絵の6割(!)を生産していたという、驚異の「アート工場」です。
村には約8,000人もの画工がいて、年間100万点以上の複製画を製作しています。 「複製画」と聞くと「偽物?」と思うかもしれませんが、彼らは最初から「複製」として販売しており、サインを偽造する「贋作」とは一線を画した、立派な商業アートの世界です。
映画の主人公、趙小勇(チャオ・シャオヨン)さんは、ゴッホの絵を20年も描き続け、ついには本場オランダの美術館まで本物を見に行く……というストーリー。
この映画を見て、「このアート村を見てみたい!」と夫婦で盛り上がったのです。
実際に歩いてみた「大芬油画村」の衝撃


村に一歩足を踏み入れると、そこは「色の洪水」でした。 路地のいたるところに、乾かし中のキャンバスが並べられています。ゴッホの『星月夜』の隣にモネの『睡蓮』があり、その奥では職人さんが迷いのない筆致で何やら絵を仕上げている……。
<店番をする猫ちゃん>-
圧倒的な密度: 小さな工房がひしめき合い、壁一面に絵画が重なっています。
-
変化するアート: かつては「コピー」が主役でしたが、最近はオリジナル作品を手掛ける若手アーティストのギャラリーも増え、モダンなカフェやおしゃれな雑貨屋さんも点在しています。
-
アート体験教室: 村のあちこちに初心者でも気軽に参加できるワークショップがあり、実際に筆を握って油絵を描く体験ができます。
<油絵体験をしている人たち>台湾出身の歌手「Jay Chou(周杰倫)」の肖像画もたくさん見かけ、伝統とサブカルチャーが混ざり合う深圳らしいカオスな魅力を堪能しました。
<いろんなスタイルのJay Chouが>趙小勇(チャオ・シャオヨン)さんご本人が画廊に!
画廊の住所を手がかりに、実際に行ってみると、そこには驚きの光景が待っていました。
なんと、映画の主人公である趙小勇(チャオ・シャオヨン)さんご本人が、ご自身の画廊にいらっしゃったのです!
あまりに突然のことに驚いてしまい、気後れして話しかけることはできなかったのですが、チャオさんはとても穏やかにニコニコと過ごされていました。
かつて映画で見た、寝る間も惜しんで狭い工房で描き続けていた姿とは違い、現在の画廊は広々としていて冷房もしっかり効いた立派な構え。今はきっと、芸術家としてゆとりのある暮らしをされているんだろうな……という印象を受け、映画のその先のストーリーを肌で感じたような、温かい気持ちになりました。
<趙小勇さんの画廊の前にて>なぜか深圳で「熱乾麺」とティータイム
たくさん歩いた後のお楽しみはグルメ! 香港は広東料理の本場ですが、深圳は中国全土から人が集まる都市。そのため、香港ではなかなかお目にかかれない「地方のガチ名物」に出会えるのが魅力です。
深圳で出会った武漢名物「熱乾麺(レガンミエン)」

今回私たちがランチに選んだのは、なぜか熱乾麺。 湖北省武漢市の名物で、汁なしの太麺に濃厚なゴマだれを絡めて食べるストリートフードです。
香港の洗練された海老ワンタン麺とは対照的な、ガツンとくる力強い味わい。 「なぜ深圳で武漢?」と思われるかもしれませんが、この「何でもあり」な食のダイナミズムこそが深圳。
濃厚なゴマの香りと、ピリッと効いたラー油、そして歯ごたえのある麺。夫婦で無言で完食してしまうほど、癖になる美味しさでした。
中国に来たら外せない「ティードリンク」体験
中国大陸の楽しみといえば、進化し続けるティードリンクです。 大芬村の周辺は意外とローカルな雰囲気。
それでも、近場で見つけた地元のCHAGEEへ。
頼んだのは、いつものジャスミンミルクティー。
一口飲んで驚くのは、そのお茶の香りの強さです。ミルクに負けない芳醇なジャスミンの香りは、やはり大陸ならでは。 香港の濃厚な「奶茶(ナイチャ)」も大好きですが、中国大陸の爽やかで華やかなミルクティーも、私の「愛してやまない味」のひとつになりました。
中国・上海でのティードリンク体験については以下のブログで紹介しています。
深圳日帰り旅行を「失敗させない」ための注意点
楽しい深圳旅行ですが、いくつか気をつけておきたいポイントがありました。
① トイレ事情:まだまだ「大陸スタイル」
今回訪れたエリアは少しローカル寄りだったせいか、ショッピングモール内のトイレでも「使用済みの紙は流さず、備え付けのバスケットに捨てる」方式でした。
トイレットペーパー自体は設置されていましたが、念のため水に流せるティッシュと除菌ウェットティッシュは常備しておくことを強くおすすめします。
② 想像以上の「歩数」:靴選びが命
イミグレーションを通過する際、香港側から中国側までかなりの距離を歩きます。さらに大芬村のようなアートスポットは路地裏を散策するのが醍醐味。
「おしゃれなパンプス」よりも「歩き慣れたスニーカー」が、結果的に旅の満足度を上げてくれます。
③ モバイルバッテリーの「3C認証」問題
これ、意外と落とし穴です。 中国では機内持ち込みや公共交通機関において、「3C認証(中国の強制製品認証制度)」の記載がないバッテリーは没収の対象になることがあります。
大切なバッテリーを失わないよう、3C認証のないものは香港のホテルに置いていきましょう。
まとめ:香港+αで満足度倍増
香港という洗練された街のすぐ隣に、これほどまでにエネルギーに満ち、少し泥臭くもロマンあふれる「中国大陸」が広がっている。 この対比を1日で味わえるのは、本当に贅沢な体験です。
私が愛してやまない「洗練された飲茶」は香港に。
私が愛してやまない「ティードリンク」は中国に。
事前のAlipay連携とeSIMの準備さえしっかりしていれば、深圳は決して怖い場所ではありません。むしろ、私たちに「世界はまだまだ広い!」と教えてくれる刺激的な場所でした。
次の香港旅行では、ぜひパスポートを持って、境界線を越えてみませんか?
きっと、あなたの想像を超える「色鮮やかな景色」が待っているはずですよ!
